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(小説)ひぐらしのなく頃に-紅殺し編①-

俺の名前は前原圭一。

雛見沢に引っ越して1ヶ月。

雛見沢には都会とは違って、ゲーセンもカラオケも、エスカレーターやエレベーター、3階以上の建物すらない。

超のつくド田舎だ。

でも俺は凄く楽しい毎日を送っている。

元々ゲーセンもカラオケも行くことなんてなかった、というのも理由の一つかもしれない。

それに都会の奴らはずっと勉強してて、とにかくいい大学に入ることだけを目指してた。

それは俺も同じで、いつもうちに引きこもって勉強、そんな毎日だった。

だから、”遊ぶ”ということを俺はよく知らなかった。

だが雛見沢に来て、初めて”遊ぶ”という本当の意味を知った気がする。

それはきっと大学に入るより遙かに大事なことだと思っている。

ひぐらしのなく頃に-紅殺し編-
第一話「日常。」

「圭ちゃん。さぁ、早く選んで、おじさん待ちくたびれちゃったよ。」

「魅音、少しは黙れ。俺は全神経を集中しているんだ。絶対7を引いてやる。」

俺達部活一向は、ババ抜きをしている。

残ったのは俺と魅音。

最後の試合を向かえて、負け数は魅音も俺も3。

そして沙都子は2、レナは1、梨花ちゃんは0。

つまり、罰ゲームを受けるのは、俺か魅音だ。

罰ゲームだけはなんとしても防がなければならない。

そのためには、ここで7のカードを引かなければならない。

確率は2分の1、いや俺のほうが有利かもしれない。

だって今なら俺は魅音の心が読める気がするからだ!!

「圭一さん、遅いですわよ。」

「圭一、早く引くのですよ。」

「梨花ちゃんに沙都子、ちょっと待ってろ・・・、、これだ!!」

俺はズバッとカードを引いた・・・

・・・

・・・

・・・

「くそー、また魅音にしてやられたぜ。」

俺はバレリーナの格好をさせられて下校中だ。(とほほ)

「圭ちゃんはまだまだ読みが浅いんだよ。まぁそれでも、最初の時よりは大分良くなったけどね。」

「圭一君は、人の表情で選んじゃったんだよ。心で読み解かなきゃ。」

「確かに圭一はもう少し心を読むべきなのです、そんなんじゃ魅音の心を奪えないですよ、にぱ~☆」

「ちょ、ちょっと、梨花ちゃん。」

梨花ちゃんの一言に、魅音の顔は真っ赤になった。

どうやら魅音はそういう話題には滅法弱いらしい。

「じゃ、じゃあもうおじさんは帰るよ、じゃあね。」

「おい、魅音?」

魅音は逃げるようにして、この場から去った。

「ちぇっ、魅音をもうちょっとからかおうと思ったのに。」

「圭一君、それはみいちゃんが可愛そうだよ。」

「圭一さん、それは男らしくありませんことよ。」

「沙都子、お前も魅音には散々馬鹿にされてるだろうが。」

「淑女として、常に正々堂々と戦いますから、そんなせこい真似はしませんわ。」

淑女という意味を大きく履き違えてる気がしないでもないが、不毛な争いになるだけなので、寸でのところで喉からでかかった言葉を飲み込む。

「それでは、圭一さん。」

魅音と別れてすぐに、T字路に差し掛かった。

ここで、沙都子、梨花ちゃんとはお別れだ。

「圭一、バイバイなのですよ。」

「おう、また明日な。」

「沙都子ちゃん、梨花ちゃん、バイバ~イ!!」

俺とレナは少し離れて、大きく手を振った。

・・・

・・・

・・・

ぴーひょろろ、ぴーひょろろ

沙都子、梨花ちゃんと別れてすぐに神社の方から祭囃子が聞こえてきた。

「・・・レナ、もうすぐ祭りでもあるのか?」

「うん。今聞こえてるのは、綿流しのお祭りの囃子だよ。」

「綿流し?」

「ああ、圭一君はこの前来たばっかりだったもんね。・・・綿流しっていうのは、毎年6月の第3?4日曜日を選んで行われる雛見沢村最大の祭りで、ダム闘争以前は、雛見沢御三家や町会の一部関係者が、町会の酒盛りの口実として行うささやかな行事だったんだよ。冬の終わりを喜び、寒さを凌ぐために使ってきた布団やどてら(主にその中に詰まった綿)を、古手神社の巫女による奉納演舞を捧げて供養し、祭事用の鍬で裂いた布団の中の綿を千切って沢に流すんだけど、昔の鬼ヶ淵村における『綿流し』は、現在の定期的な祭りとはまったく異なる凄惨なものであり、御三家や村の掟に逆らう者の腹の腸を引きずり出す拷問さながらの行為がなされており、それが綿流しの由来とされているんだ。」

「おい、レナ。」

「うん、何かな、かな?」

「何でそんなに詳しいんだ?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

突然祭囃子の音が途絶え、急に辺りが静かになる。

鴉の鳴き声の木霊と、不気味な紫色の夕暮れが染め上げる世界が広がる。

俺は今まで平静を保ってきたが、汗は流れ、心臓の拍数は上昇し、今にも倒れそうなほどに緊張している。

それは多分レナの顔が見えないというのが一番の要因だ。

すぐに顔をあげていつものレナを見せてくれ。

「圭一君、行こう。」

そう思った瞬間だった。

まるで俺の心を読んだみたいに、レナはいつもの明るさで言った。

何故か俺はその時、何も言葉が出なかった。

怖かったというのもある、緊張していたというのもある、でも本当は、さっきの一瞬が全て夢であるような気がしたからだと思う。

思えば、これが最初の”異変”だった。

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